不動産に住んでいて付きまとうのが隣人トラブルです。その中でもしばしば問題となるのがマンションでの騒音トラブルです。
騒音が酷く解決の見込みもない場合は、マンションを手放す人も少なくありません。今回はそんなマンションにおける騒音に関する記事を紹介します。
目次で簡単にチェックする
騒音で家を売る事になった。こういう場合でも家を売る事は出来る?
騒音トラブルがあるマンションでも売却することは可能です。しかし、「正直に答えてしまっては売却価格に影響しそう・・・。」このように考える人も多いです。
不動産を売却する際に不動産会社から理由を聞かれたときに正直に答える必要はあるのでしょうか。
騒音はマンション売却時に告知義務はある?隣人トラブルの事も告知しなくてはいけないの?
結論から述べると個人が業者に売却する場合の告知義務はありません。但し、不動産業者がマンションを売却する際に、騒音トラブルが原因で物件を売却する際は、告知が必要です。これはマンションに限らず不動産を売却する時には、売主である不動産業者は買主に対して「告知義務(宅建業法第47条)」存在しているからです。
騒音に限らずいわゆる事故物件等で、居住者が室内で事故死している、雨漏りや漏水があり
建物に物理的な不具合が存在している場合も同様の告知義務があります。
そのため、もし売主がこういった不具合、つまり物件の瑕疵について知っていながら告知を怠った場合、告知義務違反となります。
もし物件で建物に不具合があったり、室内での事故死、自殺などがあればそれは当然告知義務があります。しかし、騒音などの場合は程度によっては気にしない人もいるかもしれません。
例えば、小さい子供のいるファミリー世帯が真上の部屋に住んでいるような場合で、子どもの泣き声は、非常に不快感を示す人もいれば、あまり気にしない人もいます。つまり個人によっても生活音が「騒音」として扱われるかは変わってきます。
しかし、些細な騒音や生活音、子ども泣き声や走り回る音でも非常に不快感を示す人がいて、実際にトラブルに発展するケースがあるということです。
そのため、もし「この程度なら大丈夫だろう」と告知せず売却して、後で騒音が大きな問題に発展した場合、売買契約の解除、損害賠償請求をされる危険性を持っているのです。
・騒音の種類
このような音が聞こえる場合は騒音として扱われる可能性がありますから売却時に相談するようにしましょう。
①楽器演奏・オーディオ
楽器が趣味の人やオーディオが好きな人は頻繁に音漏れが生じたりすることがあります。また、昼間は大丈夫でも夜寝静まってから演奏を始める人も多く、気になって眠れないなどの問題が生じます。
②ペット
ペット可のマンションであれば犬の鳴き声などが騒音となるケースがあります。
③生活音
洗濯機の音、小さな子ども走り回る音や、泣き声が頻繁に聞こえるなど、こういったケースも騒音として捉えられるケースは多いです。
これらは隠そうと思っても、マンション購入時、買主は内見で慎重に物件の確認をしていきますし、いざ新しい買主が住んでからトラブルが発生しては、解決が難しくなり最悪のケースでは争いが生じてしまうこともあります。
④マンションの外部からの音
近くに救急病院があり、救急車のサイレンが頻繁に鳴っている、高速道路があり車の走行音がうるさいなど特に不快に感じる人が多いのがマンションの外部からの音です。
騒音の事をいったら家の売却額は下がらない?
騒音の程度によっては売却価格に影響する可能性は否めません。不動産業者としては、後々のトラブルを避けるために、買主に騒音の説明をします。
買主の心理からすれば、せっかく自分の理想の物件を探しているのに、騒音があるうえに価格も相場と同じとなれば、わざわざ騒音というリスクを背負って物件購入したいと思わないはずです。
特にマンションを購入する人は、住みやすさや快適さを重視して購入を検討していますかから、ある程度の値下げ対応をしなければ、騒音告知をすれば買い手自体が付かない可能性も考えられます。
ではどの程度物件価格が下がるかというとそれはケースバイケースですが、自殺、事故死などがある物件は30%~50%相場価格よりも安いことがあること考えると、10%前後の価格下落が見込まれると予想できます。
売却額を下げない為に行うべき事
では騒音のうるさいマンションを高値で売却することは難しいのでしょうか。結論からいうと簡単なリフォームで騒音が大幅に改善することがあります。
防音や消音の対策・リフォームを行うことで、騒音を大きく減らすことができます。
防音マットを敷いたり、壁紙を防音タイプに変更、遮音カーテンの設置、窓ガラスを遮音性の高いものに変えるなどこういった軽微な対策をするだけでも、騒音対策をすることができます。
防音に向けた本格的なリフォームを検討する場合も、不動産会社であればリフォーム会社とのつながりもありますから、買い手がつかず売れ残るよりは、多少リフォーム費用をかけてでも売却できた方が良いでしょう。
また、防音リフォーム済みというのは、買い手に好印象を与えることができるでしょう。但し、物件価格が相場よりも安くなる可能性は否定できないので、もし騒音が嫌でマンションを手放すのであれば、自分で防音対策をして住み続けるのも検討できるでしょう。
確かに騒音の問題があるマンションというのは、価格が下がる可能性もありますが、その物件でなければ得られない魅力もあるはずです。
・近くに商業施設や大型スーパーがあり物価が安い
・駐車場の空きがあり、マンション特有の駐車場の問題がない
・高層階で景色が良好
・学校なども近く、子ども教育環境に良好
こういった物件の魅力をPRすることで充分、下落を抑えた売却も期待できるでしょう。
騒音の事を黙っていた場合、どんな罰則がある?
マンション売却時に騒音トラブルがあるにも関わらず売却した場合、損害賠償請求や売買契約の解除ということが考えられます。事前に告知して不動産会社と協議することで、下落率を抑えた売却方法を検討するのが得策と言えるでしょう。
特に既に民事調停で争っている場合や、訴訟が起きている場合、壁、床が遮音規準を満たしていないことが明らかな場合、騒音レベルが基準値を超えている場合は、隠し通すことはできないので、必ず告知を行いましょう。
もし、騒音と判断されるかどうかわからないレベルであれば、それを告知しないで売却も検討できます。転勤や、田舎への帰郷など無難な理由をつけて売却すれば良いでしょう。但し、その場合も念のため不動産会社に確認してもらい、騒音の程度で告知まで必要があるのか、ないのか確認をとってもらうと良いでしょう。
まとめ
マンションを売却するときに、騒音を黙っていた場合後で買主とトラブルになれば最悪、売買契約の解除、損害賠償請求の恐れがあります。
騒音は楽器演奏・オーディオ、ペット、生活音、外部からの音など人によっては騒音と感じないものも含まれます。しかし、だからといって告知を怠るとトラブル発展のリスクを背負うことになります。
マンション価格に騒音は影響する可能性が高く、価格の下落を抑えるためには防音リフォームを施すなどの検討が必要です。物件を売却したい場合、売れ残るよりはコストをかけてでも売却したほうが得策と言えます。
マンションに騒音があっても、他の利便性を見出してもらい、上手く伝えることができれば下落幅を抑えた売却価格で売ることもできるでしょう。
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